米テキサス州のサイバーセキュリティ企業Forward Edge-AIが、米国ミサイル防衛局(MDA)の「SHIELD」複数受注契約(MAA)の対象企業に選定されました。2,463件の応募から第1弾で1,014社が選ばれた中の一社で、同社のポスト量子(量子コンピュータ時代を想定した)サイバー防御技術が評価された形です。日本のパートナーであるアスピレイション株式会社は、この選定を受けて同社製品「Isidore Quantum」の国内PoC(概念実証)を開始し、日本のサイバー防衛力向上を目指します。
Isidore Quantumは、量子コンピュータでも解読されにくい暗号方式とAIによるネットワーク防御を組み合わせた装置で、FIPS 140-3認証ハードウェア上で動作します。米陸軍・空軍・海軍・宇宙軍および民間部門を含む30件のパイロットで検証され、0.5ミリ秒未満の通信遅延と最大800Gbpsのデータ処理、9ワット未満の低消費電力という性能が示されています。防衛分野に加え、重要インフラや政府機関への展開も視野に入ります。
SHIELDプログラムは、ミサイルや無人機、サイバー攻撃など多様な脅威を複数の領域から防ぐ米国の大規模近代化プロジェクトで、契約総額上限は1,510億ドル、期間は10年です。Forward Edge-AIはAI、自律型防御、量子耐性暗号などのタスクに参画し、今後の受注次第では国土防衛ネットワーク「ゴールデン・ドーム」構想の中核技術の一部を担う可能性があります。日本ではアスピレイションが連携を深めつつ、量子攻撃時代を見据えた防衛インフラ整備の動きが加速するかが注目されます。
【商品・サービス情報】
Isidore Quantum PoC(日本国内で順次実施)
Forward Edge-AI 企業サイト https://forwardedge.ai/
アスピレイション株式会社 企業サイト https://aspirationcorp.com/
source: PR TIMES
